1994年から1996年までの3年連続でチェスターフィールド・アプリリアチームで、ロードレース世界グランプリ250ccクラスのチャンピオンを獲得したマックス・ビアッジ(最初の頃はマッシミリアーノと紹介されていた)。そのワークスレーサーRSV250のレプリカ市販ロードモデルがRS250である。
1995年1月からデリバリー開始だが、当初は銀・赤・青のアプリリアカラーのみ。このチェスターフィールドカラーは後からラインアップされた。
RSV250のエンジンは完全アプリリア製(ロータリーディスクバルブ・相互逆回転2軸クランクシャフト・90度V型2気筒)だが、このRS250は、スズキ・市販RGV-ΓをベースとするV型2気筒の250ccエンジン(VJ22A型式のヨーロッパ仕様)を搭載。燃焼室、ポート形状を変更し、圧縮比7.9→12.0までアップ。キャブレターはTM30→TM34SSに変更、口径を4mmアップし高速高出力を狙った変更を施した。これにより最高出力は70ps/11,500rpmを実現している(公称値)。
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エンジン形式の違いがRSV250とRS250の外観を決定的に違わせているのが、チャンバーの出し方。RSVは左出し1本のシートカウル内に1本というレイアウト。これに対してRSは右側2本出し。
ワークスレーサーと較べるのはかわいそうなので、純粋にRS250について記述しよう。このRS250の最大のウリは、その造形美につきる。フレーム、スイングアームそしてカウリングの曲線の美しさは、さすがイタリアンと思わせる造り。走らせて速いだけでなく、所有しても悦に浸れるのは国産2st. レーサーレプリカにはない魅力である。
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